毎週更新!転職特集

転職ノウハウ特集

憧れの優良企業?「ホワイト500」の仕組みと条件

掲載日:

認定企業が続々登場!「ホワイト500」は何が優良なの?

政府お墨つき。だけど「ホワイト企業」とどう違う?

「ホワイト500」の名称で経済産業省が推進する「健康経営優良法人」の認定制度。政府の取り組みには、どんな目的があり、どのような姿勢を企業に求めているのでしょうか。今回はこの制度が始まった経緯やその仕組みから、企業のあるべき姿や、転職者にどんな影響があるかについて考えます。

経産省も本腰。認定制度が始まった、その背景

「ホワイト500」とは、優良な「健康経営」を実践している大規模法人について、2020年までに500社を「健康経営優良法人」として認定する制度のこと。

過酷な労働環境を押しつける「ブラック企業」、その逆になる「ホワイト企業」といった呼び名は、政府にとっても重大な関心事。法令に違反するような企業を放置せず、いかに是正するかが大きな課題となっています。

そこで従業員の「健康」に気を配る企業を優良法人として認定し、よりよい環境へ改善を促すために、認定制度がスタートしました。

制度が始まった背景には、法令遵守のほかにも重要な要素があります。それは年々増加する社会保障費の問題。従業員の健康について企業の意識を高め、健康を維持しながら働ける環境を増やすことで、医療費をはじめとする社会保障のコストを抑制したいという狙いがあります。

企業と一体となって働く環境の改善に取り組むのは、財政問題を抱える政府にとって急務と言えます。

企業にも、取り組むだけの理由がある

長時間勤務の是正をはじめ、国内における労働環境の改善は以前からも提案されてきました。とはいえ先行き不透明な景気や激しい競争に巻き込まれると、生産性や経営を気にするあまり、労働条件が悪化することが多いのも事実。これがブラック企業の発生する1つのパターンとされてきました。

しかし環境を改善しながら働く人の健康に気を配る企業のほうが生産性が高く、職場の士気が維持され成績も上向く、ということがわかってきました。

アメリカでは国内の「最も健康な企業」として評価された企業と、上場企業500社(S&P500)への投資結果を比較したデータが集計されています。ボーイング、IBM、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど従業員の健康に配慮する企業の累積利益は他と比べて高く、長期的に見ても高い業績を残しているとの調査結果が出ているのです。

日本でも従業員100人以上の451社を対象に、従業員のメンタルヘルスと利益率との関係が調査されています。その検証結果は、ストレスや悩みなど心の不調をもとに休職した人が多いほど、他社と比べて売上高・利益率とも落ち込みが大きいというものでした。

影響は業績だけにとどまりません。不法・不当な労働環境を放置すると、訴訟や内部告発によって企業イメージを損ねてしまい、目の前の人件費抑制の効果を帳消しにして余りあるリスクとなることも、今や常識となってきました。

優秀な人材の確保にあたってはまず「働きやすい環境」の確立が大事で、さもなくば逆に流出のリスクとなる――政府の方針や社会の意識の変化だけでなく、こうした危機感が、企業に環境改善を促す大きな要因となっているわけです。

認定企業は、どんな条件を満たしているのか

「ホワイト500」選定に先がけて2015年度から、東証(東京証券取引所)上場企業の中から「健康経営銘柄」が選定されています。健康経営とは、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践している企業のこと。2016年度は、下記の25社が選ばれました。

■「健康経営銘柄2016」選定企業25社 *は初選定

  • リコーリース*(その他金融業)
  • フジ住宅*(不動産業)
  • 住友林業*(建設業)
  • 塩野義製薬*(医薬品)
  • リンナイ*(金属製品)
  • IHI*(機械)
  • 川崎重工業(輸送用機器)
  • 東京急行電鉄(陸運業)
  • TOTO(ガラス・土石製品)
  • ワコールホールディングス*(繊維製品)
  • トッパン・フォームズ*(その他製品)
  • 東京海上ホールディングス*(保険業)
  • ネクスト*(サービス業)
  • 伊藤忠商事*(卸売業)
  • ローソン(小売業)
  • アサヒグループホールディングス(食料品)
  • 花王(化学)
  • 神戸製鋼所(鉄鋼)
  • テルモ(精密機器)
  • コニカミノルタ(電気機器)
  • 東燃ゼネラル石油(石油・石炭製品)
  • ブリヂストン(ゴム製品)
  • 日本航空(空運業)
  • SCSK(情報・通信業)
  • 大和証券グループ本社(証券・商品先物取引業)

2017年2月には大規模法人部門(ホワイト500)235法人に加え、中小規模法人部門95法人が一気に認定されました。こうして、健康経営の基準を明示しながら、環境改善に取り組む企業の輪が広がりつつあります。

「優良企業」の認定制度に対する注目が集まれば、転職者にとっても転職先を選ぶ判断材料の1つとなるかもしれません。

「ホワイト500」は「健康経営」に取り組む企業の指標ですが、企業への聞き取りなど各種調査結果に加え、経済界、医療関係団体などの意見が入るという選ばれかたであるため、働く人が普通に考える「ホワイト企業」と、やや異なる側面もあります。

経産省が発表している「健康経営優良法人」(ホワイト500は大規模法人部門)の認定基準の中で、働く側が気になる「制度・政策」「法令遵守・リスクマネジメント」の項目はこのようになっています。

【健康経営優良法人の認定基準】

大規模法人部門

■制度・施策実行
  • 従業員の健康課題の把握と・従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討
    • 健康課題の把握(定期健診受診率、受診勧奨の取り組み、ストレスチェックの実施)
    • 対策の検討(健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標[計画])
  • 健康経営の実践に向けた基礎的な・健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント
    • ヘルスリテラシーの向上
    • ワークライフバランス
    • 職場の活性化
  • 従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策
    • 保健指導
    • 健康増進・生活習慣病予防対策
    • 感染症予防対策
    • 過重労働対策
    • メンタルヘルス対策
  • 取り組みの質の確保(専門資格者の関与)
    • 専門資格者の関与
■法令遵守・リスクマネジメント
  • 従業員の健康管理に関連する法令について重大な違反をしていないこと(自主申告)

中小規模法人部門

■制度・施策実行
  • 従業員の健康課題の把握と・従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討
    • 健康課題の把握(定期健診受診率、受診勧奨の取り組み、ストレスチェックの実施)
    • 対策の検討(健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標[計画])
  • 健康経営の実践に向けた基礎的な・健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント
    • ヘルスリテラシーの向上
    • ワークライフバランス(過重労働の防止)
    • 職場の活性化(メンタルヘルス不調の防止)
  • 従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策
    • 保健指導対策
    • 健康増進対策・生活習慣病予防対策
    • 感染症予防対策
    • 過重労働対策
    • メンタルヘルス対策
■法令遵守・リスクマネジメント
  • 従業員の健康管理に関連する法令について重大な違反をしていないこと(自主申告)

ここで、2017年度に認定された企業の具体的な取り組みをいくつか見てみましょう。協和エクシオでは、週1回の「ノー残業デー」推進にとどまらず、夏休みや年末年始などに年次有給休暇を組み合わせた連続休暇の取得を促進しており、時間外労働の削減も積極的に推進しています。

またワコールでは、女性従業員が乳がん・子宮がんの検診を健康診断時にセットで受けられるほか、労働時間対策や、禁煙支援プログラムの実施、節目年齢での人間ドック受診費用の補助等を行っています。

このように、単純な労働環境だけではなく、さまざまな項目が総合的に評価されることが分かります。

認定制度は大規模法人にとどまらず、「健康経営優良法人」(中小企業部門)の認定も含め、国内の多くの企業にとって健康的な職場環境づくりの基準となりうるもの。今後、求人情報で「健康経営優良法人認定」という文字を見つけたら、こうした基準をクリアする各種施策が行われている、と読み替えればよいでしょう。

転職時に、注目するべきポイントは

「ホワイト500」「健康経営優良法人認定」といったキーワードが、今後の求人で企業のアピールポイントとなってくる可能性があるため、転職活動においては、これまでご紹介したようなことを思い返すようにしましょう。

ピタジョブではほかにも、働く環境としてどのような施策が行われているか、転職先選びの参考となる情報を条件別に検索できます。「こだわり条件」の中でも「福利厚生」「休日休暇」のカテゴリーにはたくさんの条件が用意されていますので、重視したいポイントを選んで絞り込むと、最適な企業を見つけやすくなります。

法令で定められた年間休日のほかに、リフレッシュ休暇など独自の休暇制度やメンタルヘルス、各種手当の支給といった、働きやすい環境を整えるための努力を行っている企業がきっと見つかるでしょう。

労働環境の改善に取り組む企業は、「従業員を大切にする」という方針を重視するということでもあるはず。知名度にとらわれず、企業が設けている制度や、各種の取り組みを知ることで、新たな一面や魅力が見えてくるはずです。


あわせて読みたい

転職者必見!ブラック企業の見分け方!!の記事を読む 転職者必見!ブラック企業の見分け方!!の記事を読む

この記事はお役に立ちましたか?

ご協力ありがとうございました!

この記事をシェアしてみませんか?

お役立ちコンテンツ

ページトップ