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子育てとキャリアの壁。どちらもあきらめずに、乗りこえるためのヒントは?

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女性転職者の悩み「キャリアの壁」は乗りこえられる?

どちらもあきらめない!将来を意識した転職活動のために

男女雇用機会均等法の施行から30年以上。その後、数度にわたる法改正を経て、仕事における男女間の格差を取り除くため、性別を理由とした差別的な取り扱いを解消する措置が設けられてきました。しかし現在もなお、女性が「キャリアの壁」と感じる大きな障害は少なくありません。

なかでも、出産・育児と仕事の両立の難しさは、最近とくにクローズアップされている問題。女性の転職活動では、こうした障害を乗りこえられる環境かどうかも大きなポイントです。今回は、壁を乗りこえる方法にはどんなものがあるか、さまざまな観点から検討していきます。

法整備で、環境はよくなるはずなのに…

2016年12月に育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)が改正され、翌年1月からは育児・介護に関する休暇が半日でも取得できるようになるなど、取得条件が緩和されました。

さらに妊娠や出産、育児を理由にしたハラスメントが禁止する措置が講じられ、育児を取り巻く環境の改善が進められています。

こうして子どもを持つ女性にとって働きやすい環境作りが進む一方、子育てへ負担がかかりにくい仕事を目指してもなかなか実現しないという話も耳にします。

例えば営業職。他の職種に比べ、女性がキャリアを重ねながら定着しようとする動きがあまり活発でないと言われています。これはもともと、成績を挙げるなかで長時間の勤務などが常態化しやすく、女性に敬遠されがちであることをはじめ、多くの要因がありました。

しかし女性の進出が拡大するいま、営業職として長く実績を作り、私生活で結婚や出産を迎えたときに、子どもを育てながら仕事を続けることを考えた結果、異なる職種へ移ってしまう――そんなケースも浮かび上がってきました。

長く働くには、将来的にリーダーなどの役職や、管理職として活躍できる場があるかどうかも大切です。しかしその道を進もうとすると、生活上の理由でキャリアチェンジせざるをえない。こうなると「キャリアの壁」の高さがいっそう際立ちます。

企業にも危機感。真剣に取り組むケースも

こうした問題は、法律を変えるだけでは解決しません。夫や家族のサポートにも限界があります。企業側はどんな対策を講じているのでしょうか?

●例1:株式会社三越伊勢丹

産休・産後休暇 産休8週間・産後8週間の休暇取得が可能。

育児休業 満4歳に達するまで利用可能(最長、子ども1人につき3年に達する月の末日まで)。

育児勤務制度 子が小学校3年生の3月31日まで利用可能(在籍期間中の育児勤務と育児休業の合計は最長10年。超えた場合は、子が小学校就学前までは延長可能)。2014年度からは「育児勤務の一時的勤務時間延長制度」を導入し、月10日まで一時的にフルタイム勤務が可能。

再雇用制度 結婚、出産、育児、介護または配偶者の転勤を理由に退職した場合、退職後8年以内であれば優先的に再雇用。

2013年時点では全従業員に占める女性従業員の比率が約50%だった同社。女性の活躍支援に力を入れた結果、その比率は数年で70%を超え、管理職における女性の比率も2020年までに30%を目指すよう。

最長10年と、育児の期間を長く設定することで、ライフイベントに合わせた働き方が選びやすくなり、女性が長く活躍できる場を増やす制度を用意している例と言えるでしょう。

株式会社三越伊勢丹の求人を見る

●例2:サイボウズ株式会社

選択型人事制度 「ライフ重視型」「ワークライフバランス型」「ワーク重視型」の3つの働き方の中から、ライフスタイルの変化に応じて月単位で変更を可能に。

ウルトラワーク 自分が集中しやすい図書館やカフェで仕事をしたり、育児の都合に合わせて働けるようにしたりと、働きやすさと生産性の向上を実現する制度を導入。

育児休暇制度 男性も最大6年取得可能、社長自ら2週間の育休を取得するなど、育児と仕事の両立を積極的に支援。

同社は2005年に離職率が28%に達し、長く働きやすいしくみへの転換を図りました。2013年には4%にまで下げることに成功。女性社員の割合も全体の4割へと増えたそうです。

特徴的なのは、育児のパートナーとなる男性社員や、育児への対応が直接の課題となっていない社員も利用しやすい制度となっていること。不公平感を少なくし、女性以外の働きやすさも重視する企業であれば、制度を利用しやすい職場環境にあるとも言えるのではないでしょうか。

サイボウズ株式会社の求人を見る

今後の“ライフキャリア”を描くことの大事さ

キャリアチェンジによってこれまで育ててきた人材が失われるのは、企業側もできれば避けたいところ。特に経験豊富な女性営業職を、貴重な戦力として手離したくないのというのは、大手企業にとっても切実な問題です。

働く側、企業側の双方が協力して「営業で女性がさらに活躍する」ための提言や実験を通して新しい働き方を打ち出そうとする企画が「新世代エイジョカレッジ」。KDDI三井住友銀行サントリーなどが参画するこの取り組みでは、短時間勤務でも労働生産性を上げるために必要な働き方の提言もなされています。

その2016年のイベントでは、参加者が「ライフキャリアデザインシート」を作る、という一幕があったそう。結婚・出産などのライフイベントや、親の介護がいつ頃から必要になるかなど、将来起きるできごとをリストアップ。そのうえでどんなキャリアを描いていくべきか紙に描いてみると、5年先、10年先と漠然と思っていた見通しがよりはっきりしてきます。

将来を具体的にイメージするために、現在抱いている「キャリアの見通し」を形にしてみるこの試み。今すぐにでもやってみてはどうでしょうか?

<Aさんのライフキャリアデザイン>
22歳人材サービス企業に就職
27歳資材メーカーに転職(理由:スキルアップのため)
30歳保険会社に転職(理由:女性向け制度が充実していたため)
30歳結婚
32歳資格取得(ファイナンシャルプランニング技能士2級)
33歳産休~出産
34歳育児休業(将来的なキャリアアップのため、資格取得に挑戦)
35歳時短勤務で復職
38歳パートナーの父(母)の定年退職
40歳父(母)の定年退職

大まかで構いませんので、上記のように自分のキャリアデザインを作成してみると、やるべきことが少しずつはっきりしてくるはずです。

いまやるべきコト、見えてきた!

キャリアデザインを見渡すと、経験や実績を積み上げていく時間がかなり限られていることが実感できるはず。結婚や出産だけでなく、親族が関わるできごとや、ステップアップに必要になる資格の存在なども「意外と人生に大きな影響を及ぼすかも…」と思えてきませんか?

そうしたことを総合したうえで、以下のような取り組みが可能かどうか確かめて、転職が候補に入ってくるかどうかを見極めてみてはどうでしょうか。

いまやるべきコト

  • ワークスタイルを見直す(労働時間、休暇など)
  • 資格取得・スキル習得を目指す
  • 続けやすい職種への転身に必要な事柄をリストアップ

転職が必要ならば、検討を始めることをおすすめします

働きやすい環境への転職は、必ずしもそれまでのキャリアを捨ててしまうことではありません。将来を見据えたスキルアップなども戦略に含めつつ、仕事をしっかり自分の実績にできる環境を探す意識を持ってさまざまな企業の情報を見比べてみると、新たな発見や気づきが得られるはずです。


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