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みなし時間労働とどう違う?自分の仕事も対象?「裁量労働制」の基本

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あなたの仕事に関係するかも…いまさら聞けない!?裁量労働制

自分の仕事も対象になる?「裁量労働制」の仕組みの基本

改正案の焦点は?そもそもどういう制度?裁量労働をめぐる疑問

仕事の進め方を個人の裁量に任せる「裁量労働制」の対象になる業務が広がるのではないかということが話題になっています。2016年の通常国会で審議された労働基準法改正の政府案に盛り込まれたものでしたが、成立は見送りとなりました。

同法の改正をめぐっては2016年11月現在も審議中となっており、2017年以降にこの改正案が可決、施行されるかもしれません。その場合、「企画業務型裁量労働制」の対象範囲が拡大されることになります。

企画業務型裁量労働制。漢字が並んで難しく感じますが、法令が変わることであなたの仕事も裁量労働制の対象となり、労働時間をめぐる決まりや仕事の進め方に影響が及ぶかもしれません。

今後、裁量労働制の仕組みはどう変化していくのでしょうか。現在対象となっている業務が何であるかを振り返りつつ、労働時間や残業時間の取り扱いに関する考え方を、あらためておさらいしてみましょう。

2016年現在の「裁量労働制」はどうなっている?

まずは「裁量労働制」について。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、一部の職種では、働いた時間の長さに応じて賃金が多く支払われるルールを適用しない、特別な制度が適用されることができます。
これは、仕事を達成するための時間配分などを大幅に労働者の裁量に委ねることを前提とする制度で、大まかに「専門業務型裁量労働制」と「企画業務型裁量労働制」の2つに分けて取り扱われています。

「専門業務型裁量労働制」の対象となる主な仕事

2016年現在、法令で定められている専門業務型裁量労働制の対象は多岐にわたりますが、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 【 例 】
  • 新商品や新技術の研究・開発
  • 情報処理システムの分析または設計
  • 新聞・出版事業における記事の取材や編集、またはTV制作・編集
  • デザイナー、コピーライター
  • プロデューサー、ディレクター業務
  • 弁護士、公認会計士、税理士

商品開発やコピーライターはわかりやすいですね。極端な例えですが、10時間ぼんやり考えごとをしていても、帰宅前の10分間でアイデアや文章を形にできれば仕事が完成するため、労働時間が必ずしも労働の実績に比例しません。こうした業務では「労働の質」が重視される、と説明できます。もちろん実際には、研究や資料集めなどさまざまな作業を行う必要があり、所定の労働時間だけではそうした実績を挙げるのが困難で、仕事が終わらないケースも十分に考えられます。

「企画業務型裁量労働制」の対象となる仕事

法改正によって2000年4月から施行されているのが「企画業務型裁量労働制」。「事業運営上の重要な決定が行われる企業の本社などにおいて企画、立案、調査及び分析を行う労働者」を対象としたものとなっています。こちらはホワイトカラーの会社員全般が対象となりうるため、身近な制度として考えられる人も多いかもしれません。

  • 【 例 】
  • 会社の人事制度に関連する調査や、新制度立案のための重要な業務
  • 会社全体の広報活動について調査を実施し、企画、立案を行う業務
  • 営業企画部で、営業成績や営業方針の分析を行い、会社の今後の営業方針を立案する業務

人事、広報、営業といった広い範囲の職種に当てはまりますが、働く人すべてに適用されるわけではなく、あくまで「会社全体の制度や戦略に関わる業務」に限定されます。

「裁量労働制」と「みなし時間労働制」の違いって何?

ところで、よく裁量労働制と混同されやすいのが「みなし時間労働制」です。出張や外回り営業のように、会社の外で行われる業務は、雇用者の具体的な指揮監督が及ばないため、労働時間の算定が困難な場合があります。

こうした実情に合わせて、労働基準法では「労働時間を算定しがたいときには、所定労働時間労働したものとみなす」ということが定められています。本来の「みなし労働時間制」とはこれに該当する業務形態のことを言い、1日の労働時間が所定の労働時間を超えた場合には、残業代が発生します。

企業のなかには、給与明細に「月20時間までのみなし残業代含む」といった項目を記載しているところもあります。これは基本給を抑えて、残業代を含んだ費用を総支給額としているもの。「みなし残業代」が含まれている人は、自分の給与が本当に適正かどうか、あらためてチェックしてみる必要があるかもしれません。

本当に「裁量労働制」なの?労働条件をチェック!

「裁量労働制」に当てはまるかどうかのチェックポイントをまとめてみました。


チェックポイント

  • 【 法令で定められた業務かどうか 】
  • 「専門業務型裁量労働制」の対象となる業務に携わっている
  • または、「企画業務型裁量労働制」の対象となる、会社全体の制度や戦略に関わる業務に携わっている
  • 【 実態が法令に則しているかどうか 】
  • 勤務時間を厳しく管理されていない
  • 具体的な業務の進め方を、任されている
  • 業務に関する時間配分を自由に決められる

裁量労働制とみなし時間労働制はいずれも、雇用者と労働者の間で協定を結ぶ必要があるので、気になる人は就業規則に加えて、会社の労働組合や労働者の代表に確認してみたほうがよいでしょう。

会社によっては「裁量労働制」が明確に理解されておらず、サービス残業が常態化しているケースもありますので、注意が必要です。

近い将来、「裁量的にPDCAを回す業務」や「課題解決型提案営業」に対して裁量労働制が適用される可能性も高く、今後の転職にあたっては、正確な知識を身につけておくことが、優良企業を選択するために必要となってくるでしょう。

転職情報で自由裁量をうたう企業については、給与や勤務時間の設定などが適正かどうかを見極めた上で、より良い転職活動に活かしたいものです。

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